香川県小豆島出身。京都精華大学芸術学部を卒業後、漫画家として活動を開始した山本崇一朗は、2013年から『
ゲッサン』の付録小冊子『ゲッサンmini』で『
からかい上手の高木さん』の連載を開始。その後『
ゲッサン』本誌に移籍し、同作は累計1200万部を超える大ヒットとなりました。2021年に第66回小学館漫画賞少年向け部門を受賞するなど、出版社からも高い評価を受けています。その後も『
週刊少年マガジン』で将棋を題材としたラブコメを発表するなど、複数媒体での活躍を展開。「○○さん系」漫画の先駆けかつ代表格として、現代の少年漫画シーンで確かな地位を確立しています。
『
からかい上手の高木さん』は、男女の日常的なやり取りの中で繰り広げられるさりげない心理戦と、微妙な距離感の変化を丁寧に描いたラブコメディです。同作は多くの模倣作を生み出すほどの影響力を持ちました。一方『
それでも歩は寄せてくる』は将棋部を舞台に、競技を通じた登場人物たちの心情の揺らぎと恋愛感情の絡み合いを描いています。『
くノ一ツバキの胸の内』では男子禁制の忍者の里を舞台に、女性キャラたちの日常と関係性を軽やかに表現。山本の作風は、登場人物の心理描写に重きを置き、セリフと表情の微妙な変化で感情の深さを表現する点に特徴があります。どの作品も、見た目以上に複雑で揺らぎやすい人間関係を、優しく観察するまなざしで描いています。
入門作として『
からかい上手の高木さん』がもっとも手に取りやすいです。単話完結気味の構成で、1話ごとに心がほぐれる読み心地が特徴。同作は2023年11月号で連載終了し、続編『からかい上手の(元)高木さん』も刊行されており、両作をセットで読むことで物語の広がりが感じられます。将棋への興味がある場合は『
それでも歩は寄せてくる』から入るのも良いでしょう。タイトルに「局」と表記される構成で、ストーリー性が強く、2023年50号で連載終了しているため完結作として楽しめます。各作品とも既に単行本化が進んでおり、電子書籍を含めて現在も容易に入手可能です。