ワタリユウは、主に月刊コミックリュウで活動する作画担当者です。原作者との分業体制で、とくに大型企画プロジェクトの視覚化を担当しています。得意とするのは、ロボットアクションと少年少女キャラクターの描き分けであり、機械的な緻密さと人物の感情表現を両立させた作風が特徴。アニメ企画や版権作品のコミカライズなど、既存の世界観を漫画化する仕事を主軸としており、既定の設定を生かしながら新たな物語を視覚的に構築する能力が求められる環境で活動しています。
ワタリユウの代表作は『
冥王計画ゼオライマーΩ』です。本作は2007年に完結した『冥王計画ゼオライマー』の続編で、サンライズが1999年に企画したアニメ版『ゼオライマー』の設定をベースに、2008年から連載を開始。主人公たちが謎の鉄神(巨大ロボット)の襲来に対峙する中で、少年少女たちの絆や成長が描かれるストーリーとなっています。作風の大きな特徴は、複雑な背景設定と多様なキャラクターが登場する大型企画でありながら、丁寧な人物描写を失わない点。ロボットバトルシーンでは機械の造形を正確に描き、一方で学園生活や登場人物の心情については柔らかく、時には繊細に表現しています。
『
冥王計画ゼオライマーΩ』は全13巻で、月刊コミックリュウでの連載作品のため、単行本は比較的手に入りやすい状態が保たれています。既知のアニメ設定をベースにしているため、アニメ版『ゼオライマー』の視聴者であればより背景を理解して楽しめますが、本作は独立した物語として読むことも十分可能です。ロボット活劇と学園ドラマの融合を求める読者、また作画の緻密さと人物表現のバランスに定評のある作風に興味がある方に向いています。