横山光輝は兵庫県神戸市出身で、1934年生まれ。戦後日本漫画の第一線で活躍し続けた大ベテランです。少年漫画から大人向けまで、ロボット物、忍者冒険譚、歴史漫画、魔法ものと、実に幅広いジャンルで次々と傑作を生み出しました。特に1960~70年代には『
鉄人28号』『伊賀の影丸』『仮面の忍者 赤影』といった作品で少年漫画の黄金期を牽引し、80年代以降も『
三国志』『
殷周伝説』などの歴史冒険譚で新境地を開きました。長年にわたる創作活動のなかで、漫画の可能性を広げ続けた先駆的な存在です。
『
三国志』は横山の代表作として最多レビューを集めており、中国古典の奥深さを漫画で表現した傑作です。同じく歴史冒険譚の『
殷周伝説-太公望伝奇-』は『
封神演義』を原典としながら、史実と伝説を織り交ぜて古代中国の興亡を描きました。一方『
バビル2世』は超能力を駆使した対決を描くSF冒険譚で、当時の劇画全盛期に新しい冒険活劇の道を示しています。『
ジャイアントロボ』も巨大ロボットを主軸とした娯楽性の高い作品です。これらの作品に共通するのは、歴史や冒険を正面から描く大らかさ、複雑な人物描写、そして物語を大きくダイナミックに展開させる力。幅広いジャンルを手掛けながらも、一貫した物語力で読者を魅了します。
横山光輝の作品は時代や興味に合わせて複数の入口があります。歴史冒険譚に興味なら『
三国志』から始めるのが自然。現代も単行本・文庫版で読める環境が整っており、長期連載なので気長に楽しめます。少年冒険活劇の面白さを知りたければ『
バビル2世』『仮面の忍者 赤影』がおすすめです。横山の創作の幅の広さと実力を同時に感じたいなら、ロボット物から魔法もの、忍者冒険譚、歴史漫画へと時系列に沿って読み進めるのも良いでしょう。多くの作品が文庫版で手軽に入手可能で、没後も版を重ねて読み継がれています。