たかたけし(本名:高橋広雄)は新潟県新発田市出身。立教大学中退後、北海道で新聞記者やセールスマン、ルポライターなど多くの職業を経験しました。青島幸男との出会いが契機となり放送作家に転身し、各種音楽番組を制作。仕事の傍ら「昭和歌謡全集」を研究する中で、歌謡詞の世界に惹かれるようになります。1967年に美川憲一「ネオン化粧」で作詞デビューし、西城秀樹や松崎しげるらのヒット曲を手がけた経歴を持ちます。多様な職業体験と放送作家としての経歴を通じて、社会の様々な局面と人間ドラマを観察してきた作家です。
最新作『
住みにごり』が代表作で、連載中の作品です。これまでの職業経験で培った社会観察眼を活かし、人間関係の微妙なズレや時代の変化に取り残される人物の姿を描いています。『
ビッグコミックスペリオール』への掲載や『
契れないひと』など、複数の作品で展開中。作風の特徴は、昭和歌謡の詞で培った表現力を漫画に応用した、抒情的ながらも現実的な人間ドラマの描写にあります。放送作家時代の企画力と、様々な職種での人間関係観察が、登場人物の心理描写やストーリー展開に活きており、派手さより人間の本質的な感情に向き合う作品が多いと言えます。
『
住みにごり』が最新かつレビュー数が最も多く、この作家の現在地を知るには最適な入門作です。放送作家・作詞家というユニークな経歴から生まれた、日常の機微や時代感覚への鋭い視点を味わえます。複数の連載作品が進行中のため、同時代の作品を読み比べることで、この作家の多面性を理解できるでしょう。昭和から令和への社会の変化を感じさせる作品群は、現代社会における人間関係の違和感や喪失感に共鳴する読者に特に響く内容となっています。各作品とも連載中での刊行のため、新しい展開を追いながら読み進める楽しみがあります。