高知県出身の有川ひろは、1972年生まれ。園田学園女子大学卒業後、ライトノベルの執筆で活動をスタートさせました。初期はSF的設定と軍事的要素を組み合わせたライトノベルで注目を集め、その後、時代とともに現実的で人間関係を丁寧に描く一般文芸作品へと活動領域を広げています。多様なジャンルを手がけながら、多くの読者層を獲得してきた作家です。2019年2月にペンネームの表記を「有川浩」から「有川ひろ」に改めました。
最大の代表作は『
図書館戦争 LOVE&WAR』シリーズで、600万部を超える累計部数を記録しており、漫画化・アニメ化・映画化・ドラマ化と幅広くメディア展開されています。架空の言論統制時代を舞台に、図書館員たちが本の自由を守るために戦うストーリーで、SFアクションとしての面白さに加え、キャラクター同士の関係性を丁寧に描くことが特徴です。一方『阪急電車』『空飛ぶ広報室』といった一般向け作品では、日常的な舞台の中で人間関係の微妙な変化や心理を繊細に表現しています。SFと現実的な設定の両極で活動しながら、どの作品でも登場人物の感情や絆を中心に据える作風が貫かれています。
『
図書館戦争 LOVE&WAR』は圧倒的な知名度とメディア展開により、最も入門しやすい作品です。アニメ版も良質であり、映像作品から入って原作に進むのも一つの選択肢となります。本編のほか別冊編・番外編も続々と刊行されており、現在も活発に読むことができます。より落ち着いた雰囲気の作品を求める場合は『阪急電車』や『空飛ぶ広報室』から始めるのも効果的。作家の多面性を感じるために、SFと現実的な作品を交互に読み進めるのも面白い読み方といえます。