泉晴紀(いずみ はるき)は、1955年生まれの石川県金沢市出身の漫画家です。本名は泉靖紀で、ペンネームはアルバイト時代に間違えて呼ばれた「晴紀」に由来しています。美学校で赤瀬川原平に学んだ後、1981年に同期生の久住昌之とコンビを組み「泉昌之」名義で『ガロ』誌に持ち込み、デビューしました。その後も単独で「泉晴紀」「和泉晴紀」名義での創作活動、エッセイ執筆、デザイン業など幅広く活動しています。漫画家である山崎紗也夏を妻に持つなど、創作の世界に深く根ざした経歴を持っています。
最も知られた作品は『
食の軍師』です。2010年から『週刊漫画ゴラク』で連載されたこの漫画は、中年独身男性・本郷が、内なる「軍師」の助言に従って飲食店を食べ歩き、完璧な食の組み立てを追い求める物語です。諸葛孔明をモデルにした軍師設定により、食選びが三国志の戦略のように描かれるユニークな作風が特徴です。ライバルである青年・力石との対比も物語に奥行きを与えています。2015年にはテレビドラマ化されるなど、グルメへのこだわりを戦略的・知的に表現する手法は多くの読者に支持されています。他に『
ワルキューレ』『
辺境酒場ぶらり飲み』など、食や酒の世界を題材にした作品も手がけており、人生の余白を満たす飲食体験を描くことが作風の中核となっています。
『
食の軍師』は現在も連載中で、単行本8巻まで刊行されており、入手しやすい環境が整っています。グルメ漫画でありながら戦略的な面白さも備えた作品で、食べ歩き好きだけでなく、知的なエンターテインメントを求める読者にも向いています。マンガの内容をより深く理解したい場合は、三国志の基本的な知識があると諸葛孔明の描写やパロディーがより楽しめるでしょう。『
辺境酒場ぶらり飲み』など他の食に関する作品から始めるのも選択肢です。単行本は日本文芸社から刊行されており、一般的な書店や電子書籍サービスで利用可能となっています。