河島正は1969年愛媛県生まれの漫画原作者。本名を木下忠司といいます。『月刊少年マガジン増刊GREAT』に『ドーターメーカー』を発表してプロデビューを果たしました。その後、作画家あだちとかとタッグを組み、『
月刊少年マガジン』の主力連載『アライブ-最終進化的少年-』で大きな存在感を示します。この作品は2003年から2010年にかけて長期連載され、あだちとかのデビュー作でもありました。惜しくも2010年6月に肝臓癌のため41歳で逝去しましたが、遺した作品は読者に強い印象を残しています。
河島正の代表作『アライブ-最終進化的少年-』は、東京を舞台に、両親を亡くした高校生・叶太輔が謎の現象に遭遇することから始まります。自らの内に何かが落ちてくる感覚、そして目の前での自殺現場……物語は、超能力を持つようになった主人公と、その能力をめぐる人間関係の崩壊と再生を描きます。現代人の欲望や狂気、本能的な衝動といったダークなテーマを、SFの設定を用いて掘り下げる作品です。超能力という非日常の舞台設定の中で、登場人物たちの心理的葛藤と人間ドラマを緻密に構成。作画のあだちとかとの組み合わせにより、視覚的にも心理描写的にも深みのある世界観を実現させました。
河島正の作品を知るなら『アライブ-最終進化的少年-』から始めるのが最適です。全21巻で完結しており、完全な物語として読むことができます。現在は単行本版のほか、超合本版も刊行されているため、入手性も良好です。テーマ的には、現代的な不安感や人間関係の複雑さに向き合える読者向けの作品です。SFの枠組みながらも心理サスペンス的な緊張感があり、一気読みさせる構成力が特徴。人間ドラマとしての深さを求める方に特におすすめできる作家です。