椎名チカは神奈川県出身の漫画家。2006年に小学館新人コミック大賞で入選し、翌2007年に『
Cheese!』増刊で「アタシが部屋にあげる理由。」でデビューしました。デビュー作『
本能ハニィ』は新人としては異例のスピードで重版され、『
Cheese!』での活躍を期待させるスタートとなりました。その後、新連載争奪戦を勝ち取り、「少女の時間」で本誌初連載を実現。デビュー前は同じく小学館の『
Sho-Comi』の杉山美和子のアシスタントを務めた経験があります。現在も『
Cheese!』の看板作家として活動を続けており、「オシャレH系作家」の異名で知られています。
代表作『
37.5℃の涙』は、病児保育士という職業に向き合う女性を主人公にした作品です。2013年から連載を開始し、2015年夏にテレビドラマ化されるなど、多くの読者に支持されました。タイトルは、発熱による登園停止の基準温度に由来しており、子どもの世話と仕事の両立という現代的なテーマを扱いながらも、温かみのある物語展開が特徴です。その他の代表作『
青の微熱』『
群青のカルテ』など、椎名の作品には夏の季節を背景とした設定が頻繁に登場します。本人も夏を舞台としたストーリーを描くのが得意であり好むと語っており、青空や水といった夏ならではの風景描写と、思春期の少女たちの心の揺らぎを重ね合わせた独特の作風が確立されています。
椎名チカの入門作としては『
37.5℃の涙』から始めるのが最適です。最も多くのレビューを集めており、社会的なテーマと少女漫画の情感が融合した代表作であることに加え、2022年7月号まで本誌で連載されていたため、現在でも単行本版が揃いやすいのが利点です。24巻の長編となっており、読み応えのある物語を楽しめます。夏の季節感を味わいたい読者には『
青の微熱』もおすすめ。椎名の作品は『
Cheese!』で連載されており、同誌の過去掲載作品も含めて確認することで、作家のスタイルの変化や進化を追うことができます。