北海道紋別市出身の柿崎正澄は、2001年に『別冊ヤングサンデー』の「ツートップ」でデビューした漫画家です。北海道芸術デザイン専門学校を卒業後、ロドリゲス井之介と佐藤秀峰に師事し、修行を積みました。デビューから4年後の2005年、原作・安部譲二との共作『RAINBOW -二舎六房の七人-』が第51回小学館漫画賞一般部門を受賞し、一躍注目を集めます。同作は累計発行部数330万部を突破し、テレビアニメ化も実現。以後、歴史冒険ものやダークファンタジーなど、多様なジャンルに挑戦しながら、人間ドラマを描き続けています。
柿崎の代表作『RAINBOW -二舎六房の七人-』は、1955年の湘南特別少年院を舞台に、罪を犯して収容された6人の少年たちの成長と絆を描いた長編です。獄中での過酷な現実と、そこで出会った「アンチャン」の教えを胸に、彼らが社会で直面する苦難と希望を丹念に追いかけていきます。原作者の自叙伝的な作品であり、愛と勇気のドラマとして高く評価されました。近年の『
闘獣士 ベスティアリウス』は古代ローマの剣闘士たちを舞台にした冒険活劇で、柿崎の画力がアクションシーンで光ります。『
ヨモツヘグイ 死者の国の果実』などダークファンタジー作品も手がけており、重厚で迫力ある絵柄と、人間の内面に迫る物語構成が一貫した特徴です。
柿崎作品の入門には『RAINBOW -二舎六房の七人-』がもっとも適しています。全22巻で完結しており、起承転結がはっきりしながらも深みのあるドラマを最後まで堪能できます。少年院というテーマながら、年齢層を問わず読める人間ドラマとして多くのレビュー評価も高いです。最初は原作ものの実績を知ってから、『
闘獣士 ベスティアリウス』『
ヨモツヘグイ 死者の国の果実』など、より実験的な作品へ進むという読む順序がお勧めです。各作品とも単行本化されており、現在も入手可能。迫力ある描画と心理描写を両立させた柿崎の力量が、シリーズを通じて実感できるでしょう。