矢沢あいは兵庫県尼崎市出身の女性漫画家です。1967年生まれで、大阪モード学園中退という経歴を持ち、ファッションへの深い造詣が作品に活きています。1991年の『
天使なんかじゃない』で『
りぼん』に連載されたのが転機となり、少女漫画の枠を拡張する作家として認識されるようになりました。その後『
ご近所物語』『
Paradise Kiss』『
NANA』と、時代とともに進化する作風を示してきました。特に『
Paradise Kiss』ではMacintoshを駆使した画像処理を大幅に導入し、アシスタント抜きでの作画に挑むなど、技術的な革新にも積極的です。2000年代以降は『
NANA』の大ヒットにより、日本を代表する漫画家の一人として確立されています。
矢沢あいの代表作は時系列とともに進化を見せています。『
天使なんかじゃない』は新設高校の生徒会を舞台にした学園ラブコメで、作者の出世作として1000万部を突破。『
ご近所物語』はファッションデザイナー志望の少女たちの青春を描き、続編『
Paradise Kiss』へとつながります。『
Paradise Kiss』はファッション誌『
Zipper』での連載作で、欧米でも高く評価され、国際的な広がりを示しました。最大の代表作『
NANA』は2000年から連載され、5000万部の発行部数を記録。映画化やアニメ化も実現しています。共通するテーマは、夢を追う若き女性たちの葛藤と成長、そして恋愛であり、ファッション・音楽・アートといった表現文化が重要な要素となっています。絵柄は洗練され、登場人物の心情を繊細に描写することが特徴です。
矢沢あいの入門には『
天使なんかじゃない』または『
ご近所物語』がお勧めです。どちらも完結しており、読みやすい長さで作者の基本的な魅力を知ることができます。『
ご近所物語』から『
Paradise Kiss』への流れは、キャラクターの継続登場により一つの物語として楽しめます。『
NANA』は最大規模の作品で、映画やアニメなどメディア展開が豊富です。ただし『
NANA』は2009年8月から作者療養のため休載状態が続いており、未完のまま現在も続いています。全巻揃えやすさや完結の有無を踏まえると、まずは完結作品から入り、その後『
NANA』に進むルートが無難です。集英社の『
りぼん』など各誌での連載作のため、単行本化されている作品も多く、入手性は良好です。