榎田尤利は東京都出身の小説家。栗本薫が主宰していた『小説 JUNE』の投稿コーナー「小説道場」での活動をきっかけにプロの道へ進みました。1995年に門弟希望一級の講評を受けた『夏の塩』が2000年に文庫本化され、これが正式なプロデビュー作となります。その後、榎田ユウリと榎田尤利の二つの名義を使い分けながら、精力的に執筆活動を続けており、2024年4月時点で170冊を超える著作を発表しています。BL小説の執筆で知られていましたが、2018年には『この春、とうに死んでるあなたを探して』で初の一般文芸作品を発表するなど、活動の幅を広げています。
レビュー数の多い代表作には『
恋とは呼べない』『
きみがいなけりゃ息もできない』『
海とヘビースモーカー』『
Citron』などがあります。これらの作品から見える共通点は、人間関係の微妙な距離感と心理描写を丁寧に描く傾向です。特に男性キャラクター同士の感情の揺らぎや、言葉にならない思いを形にすることに長けており、読者の共感を呼ぶ要因となっています。長編から短編まで多様な作品を手がけており、日常の中に潜む葛藤や愛情の形を、細やかな表現で浮かび上がらせるのが特徴です。また映像化作品『
カブキブ!』『
先生のおとりよせ』など、メディアミックスでの活躍も目立っています。
榎田尤利の作品は、キャラクターの内面描写を重視する読者に特におすすめです。入門作としては、レビュー数が多く手軽に読める『
恋とは呼べない』『
きみがいなけりゃ息もできない』から始めるのが良いでしょう。ユウリ名義とユウリ名義で作風に違いがありますので、自分の好みに合った名義の作品を探してみるのも楽しみ方の一つです。テレビアニメ化された『
カブキブ!』やテレビドラマ化された『
先生のおとりよせ』など、映像作品を通じて作品を知ることも可能です。多くの作品がシリーズ化・連載中のため、継続的に新作が発表されており、追いやすい環境が整っています。