森こさち は、職場の日常を題材にした漫画作品で知られる作家です。会計・経理といった一般的には地味と思われがちな業務や、入浴剤開発といったニッチな職種を扱いながら、そこで働く人びとの営みや人間関係を丁寧に描いています。作風は、実務的な知識を織り交ぜつつも親しみやすく、読み手にとって未知の職場世界を身近に感じさせる工夫が特徴です。現在複数作品を連載中であり、地道に作品を重ねている作家として活動を続けています。
最大の代表作『
これは経費で落ちません! 〜経理部の森若さん〜』は、経理部を舞台にした長期連載作品(全16巻)です。経理業務という専門知識が必要な分野を、丁寧に解説しながらも、経理部員たちの仕事ぶりや葛藤、職場での人間関係を描いており、単なる業務マニュアルではなく人間ドラマとしての質感を持っています。もう一つの作品『
風呂ソムリエ 天天コーポレーション入浴剤開発室』は、入浴剤の開発現場という極めてユニークな舞台設定で、同じく職場内の営みを描いています。森こさちの作品に共通するのは、一見地味な職種や業務を扱いながらも、そこに携わる人びとの想いや工夫、葛藤を温かく捉える視点です。
『
これは経費で落ちません!』は長期連載で評価が定まった作品のため、入門に最適です。経理や会計に興味がなくても、職場ドラマとして十分に楽しめます。すでに複数巻が刊行されているため、書店や電子書籍配信サイトで容易に手に取ることができます。連載中のため新刊も定期的に発表されています。『
風呂ソムリエ』はより実験的な作品設定となっているため、森こさちの作風を広く知りたい場合は両作品を並行して読むのも良いでしょう。