相野仁は、小説投稿サイト「小説家になろう」から生まれた作家です。2012年5月から翌年3月にかけて『
ネクストライフ』を同サイトで連載し、その人気を受けてヒーロー文庫(
主婦の友社)より書籍化されました。デジタルから紙へ、個人の創作活動から商業出版へと流れる、ネット文芸が盛り上がった時代を代表する道のりを歩んでいます。現在も主にライトノベルレーベルでの活動が中心となっており、長期にわたって読者の支持を得ている作家として位置付けられています。
『
ネクストライフ』は、雪山遭難をきっかけに自分がプレイしていたオンラインゲームそっくりの世界へ転生した高校生・山田隆司の冒険を描く異世界転生ファンタジーです。主人公はゲーム同様の装備を身につけ、何でも使える「賢者」という能力を持ち、その圧倒的な力を背景に世界を探索していきます。相野仁の作風は、ゲーム的な世界観とシステムを軸にしながら、キャラクターの成長や人間関係の変化を丁寧に描く点にあります。エンタメ性と物語の深さを両立させるアプローチが、シリーズ累計160万部という広い読者層の獲得につながっていると言えます。
『
ネクストライフ』は相野仁の唯一の代表作であり、入門作として最適です。書籍版は2013年5月から2021年3月にかけてヒーロー文庫より9巻が刊行されており、すべて入手可能な状態が保たれています。加えて、分冊版も電子配信されているため、紙・電子問わず多くの選択肢があります。物語はまだ連載中のため、完結まで長く楽しめるシリーズとなっています。また、『月刊少年エース』でのコミカライズ版も並行連載されているので、異なるメディアでの表現を比較して読む楽しみもあります。