ゆうきまさみは、漫画制作における企画・構成を担当するコンセプトワークスとして活動する作家です。手塚治虫の遺した構想を現代に蘇らせるプロジェクトに携わり、特に『
アトム ザ・ビギニング』では原案を手塚治虫が遺し、ゆうきまさみがコンセプトワークスとして企画構成に参加。手塚プロダクションや手塚眞の監修のもと、複数のクリエイターと協業する形で作品を立ち上げています。手塚の思想を尊重しながら、現代的なテーマである「AI」「心」「自律性」といった問題を物語の中心に据え、新しい世代に手塚漫画の精神を伝える橋渡し役となっています。
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アトム ザ・ビギニング』は、原因不明の大災害から5年後の2039年を舞台にした物語です。天才科学者の天馬午太郎とお茶の水博志が、「心」を持つ自律型ロボット・A106を開発する過程を描いています。資金難に苦しむ大学の研究室という現実的な設定の中で、人工知能に「自我」をもたらすことの意味、科学と倫理、人間とロボットの関係といったテーマが丁寧に掘り下げられています。作品は手塚治虫の名作『
鉄腕アトム』の前史であり、アトムという存在がいかにして生まれたのかという根源的な問いに答える構成になっており、手塚漫画の精神—科学への希望と人間への問い—を現代的に継承する作風が特徴です。
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アトム ザ・ビギニング』は、手塚治虫作品に親しみがあれば、その前史を知る喜びが倍増します。ただしAI倫理やロボット工学といった現代的テーマに興味がある読者にも単独で読む価値があります。単行本は全26巻が刊行済みで、『月刊ヒーローズ』での連載後、ウェブコミック配信サイト『コミプレ』で続きが配信されているため、比較的入手しやすい環境にあります。手塚漫画の世界観を拡張する作品として、また独立した物語として、どちらの角度からも楽しむことができる長編作品です。