雪森寧々は青森県出身の漫画家・イラストレーター。もともとイラストレーターを志向し、pixivに作品を投稿していたところ、集英社の編集者の目に留まり、2016年ごろにスカウトされて漫画家としてデビューしました。正規の漫画賞応募経験がないユニークな経歴を持ちます。羽海野チカを大きな影響源としており、特に扉絵の空気感や繊細な世界観にその影響が色濃く反映されています。デビュー後は集英社の企画「シンマンGP2019」で『
久保さんは僕を許さない』が連載権を獲得し、『週刊ヤングジャンプ』での活動を本格化。2023年には新人漫画大賞の審査員を務めるなど、業界での評価も確立しています。
代表作『
久保さんは僕を許さない』は、存在感の薄いモブキャラの少年・白石純太と、彼を「普通に認識できる」クラスメイト・久保渚咲の関係が主軸の作品です。一見ありふれた学園設定でありながら、「認識される/されない」という独特なテーマを軸に、二人の関係がゆっくりと変化していく心理描写が特徴。累計発行部数250万部を超える人気作となりました。近作『
おさななななじみ』では、『
久保さんは僕を許さない』と異なるアプローチで青春を描いています。共通する作風としては、透明感のある絵柄、繊細な感情の揺らぎを丁寧に表現する構成力、そしてイラストレーター出身ならではの空間表現の豊かさが挙げられます。
入門作は『
久保さんは僕を許さない』で問題ありません。2019年から連載が始まった本作は現在も単行本が入手しやすく、全12巻で完結しているため通読しやすい環境が整っています。心理的な微細な変化を楽しむ作品なので、1巻から順序立てて読むことをお勧めします。イラストレーター時代の空気感を保ちながら、漫画ならではの表現へ進化した過程を見取ることができるでしょう。現在は『週刊ヤングジャンプ』での新作『
おさななななじみ』が連載中。2023年から2025年にかけて体調不良で休養を取っていた時期があるため、新作の刊行ペースに関しては公式情報での確認をお勧めします。