那多ここねは、SNSを発信地とする現代的な漫画家です。2018年5月、Twitterにイラストの投稿を始めたことが出発点でした。「ドジをした瞬間を切り取ったイラスト」というシンプルなコンセプトが話題を呼び、いいねが累計200万を超える反響を得ました。この人気を背景に、2019年6月より「ガンガンpixiv」(
スクウェア・エニックス)での連載化が実現しました。SNS時代の作家らしく、ファンとの距離が近い発信スタイルが特徴です。デジタル環境で培われた軽快な表現力が、彼女の創作の核となっています。
代表作『
クールドジ男子』は、見た目はクールでイケメンなのに、ドジを踏んでしまう男子たちの日常を描くコメディです。2019年の連載開始から人気を集め、2022年にはテレビアニメ化、翌2023年にはテレビドラマ化されるなど、メディア展開が進んでいます。那多ここねの作風は、キャラクターの「ギャップ」を活かしたユーモアが中心です。完璧に見えるキャラが思わぬミスをする瞬間の表情や仕草を、細かく丁寧に描くことで笑いを生み出しています。絵柄は親しみやすく、デフォルメとリアルのバランスが良く、感情表現が豊かなのが特徴です。
那多ここねの作品に初めて触れるなら、やはり『
クールドジ男子』から始めるのが最適です。Twitterで話題になった原点であり、現在も連載中で単行本は5巻まで刊行されています。アニメやドラマを見た後に漫画を読むのも良いでしょう。短編的なエピソード構成なので、1話単位で気軽に読み進められます。同じく連載中の『
ひゃくにちかん!!』も4巻まで出版されており、那多のもう一つの軸となる作品です。他の作品はアンソロジーや短編が中心のため、単独作品の魅力を存分に味わうなら、これら2つの連載作から入ることをお勧めします。