古矢渚は1982年青森県生まれの小説家です。弘前大学で人文学を学んだ後、上京してIT系プログラマーとして働き、その後高知県へ移住して結婚しました。このように人生の節目を何度も経験する中で、2017年に小説投稿サイト「エブリスタ」での執筆活動を始めます。デビュー作『あの日から君と、クラゲの骨を探している。』は2018年の発表。2020年には『七度笑えば、恋の味』で第1回「日本おいしい小説大賞」を受賞し、山本一力、柏井壽、小山薫堂による選考委員から満票を獲得しました。執筆のきっかけは娘からの素朴な問い「大人は夢を見ちゃいけないの?」。この言葉が契機となり、毎日少しずつ創作を続ける習慣が生まれました。
古矢渚の代表作は『
君は夏のなか』です。平凡な高校生・戸田渉と学校一のイケメン・佐伯千晴の関係を軸に、映画の聖地巡礼を通じて二人が向き合う物語が展開します。高校卒業後も映画を通じて繋がろうとする姿は、青春の儚さと人間関係の深さを同時に描いています。この作品はテレビドラマ化も予定され、大きな注目を集めています。他の作品『
群青のすべて』『
gateau』『
ナンバーコール』『ふたりのライオン』など、複数の連載作品を手がけています。共通するテーマは、人生の転換点での選択や、日常の中で生まれる心の繋がりです。映画や音楽といった文化的な要素を物語に織り交ぜながら、等身大のキャラクターの内面を丁寧に掘り下げる作風が特徴です。
古矢渚の作品に初めて触れるなら、最も人気の高い『
君は夏のなか』から始めるのが最適です。現在『
gateau』にて連載中であり、単行本は複数巻が刊行されており、手軽に入手できます。映画という共通の趣味を通じて関係が深まっていく二人の話は、読者の多くから共感を得ており、レビュー数も最も多いため、作家の魅力を最も効果的に感じられるでしょう。同時進行で複数の作品が連載中なため、異なるテーマや物語構造を比較しながら読み進めることで、作家の多面的な表現力を理解できます。いずれの作品も共通して、キャラクターの心情描写に定評があるため、人間関係の繊細さを感じたい読者に特に向いています。