愛知県出身の漫画家・荻野純は、1989年生まれ。ジャンプSQ.コミックグランプリで2009年に連続入賞し、プロの道を切り開きました。同年4月期の「伝説の存在になった少女」で審査員特別賞、8月期の「夢見る少女と夢少女」で佳作を受賞しています。2013年4月号からジャンプスクエアにて『γ -ガンマ-』の連載を開始し、以降も複数の作品を手がけています。個性的な人物で、怪獣を心から愛しており、自作の中で怪獣が傷つくシーンにも心を痛めるほど。執筆環境はアナログにこだわり、MDやVHSといったレトログッズを愛用するなど、デジタル化が進む業界の中でも独自の姿勢を貫いています。また寡黙で、しゃべるのが苦手という一面も持っています。
『γ -ガンマ-』は荻野純を代表する作品で、ジャンプスクエアの看板連載として知られています。本作はアナログ環境での執筆で実現した、独特の画面づくりが特徴です。『
透明人間の骨』はSF的な設定を活かしたサスペンス作品で、こちらも長期連載中。『
コミック百合姫』への参加や、『
いちゃらぶしかない百合アンソロジーコミック』といった作品群を見ると、多様なジャンルへの対応力が伺えます。『
セメルパルス semelparous』は生物学的なテーマを題材にした作品として、作家の知識の幅広さを示しています。全体的には、奇想天外な設定や社会的なテーマを、緻密な描写で描く傾向があり、商業誌の枠に留まらない実験的な作風も並行して展開しています。
荻野純の最初の入口なら、『γ -ガンマ-』をお勧めします。ジャンプスクエアで長く愛されている連載作であり、作家のアナログ執筆による独特の画風を存分に味わえます。続いて『
透明人間の骨』で、別ジャンルの作品世界を体験するのが良いでしょう。両作品ともに現在も連載中のため、最新刊から遡るのではなく、第1巻から順を追って読むことで、作家の描写やストーリー展開の工夫がより深く理解できます。荻野純は同人誌活動も並行しており、『
コミック百合姫』への参加作なども個性的です。デジタル化するマンガ業界の中でアナログにこだわる作家ならではの、手触りある作品を堪能してください。