1980年生まれの女性漫画家・勇人は、ゲーム文化とアニメ文化の交差点で活動してきた作家です。名前は『ドラゴンクエストシリーズ』の勇者から名付けられており、その背景通りスクウェア・エニックスのゲームアンソロジー作品を数多く手がけています。エニックスゲームコミックチャレンジ賞出身で、デビュー当初からスクウェア・エニックスとの関係が深く、『
ヤングガンガン』を主な舞台としてきました。氷川へきると住吉文子のアシスタント経験も持ち、アニメ化作品の取材漫画なども担当するなど、マンガ業界内での活動の幅は広いです。かつて『アニメディア』のイラスト投稿欄の常連で殿堂入りを果たすなど、イラストレーターとしての実績も備えています。
代表作『
はなまる幼稚園』は、園児の杏とその恋心の対象・幼稚園の先生つっちーの掛け合いを中心とした日常コメディです。園児の視点からのほのぼのとした世界観と、予想外の展開や小ネタで読者を楽しませる作品で、2010年にはGAINAX制作でアニメ化されました。この作品で顕著なのは、何気ない日常シーンから生まれるユーモアです。近年の作品『
キスからはじまる異世界ハーレム』『
アスモデウスはあきらめない』では、ファンタジー世界や異世界といった設定を用いながらも、その独特なユーモアセンスは変わりません。可愛らしい絵柄が基調ですが、師匠・氷川の影響を受けてか、背景に小ネタや細かい遊び心を仕込む傾向が見られます。
まず手に取るべきは『
はなまる幼稚園』です。11巻で完結しており、この作家の魅力がもっともよく伝わる代表作となっています。ほのぼのとした日常コメディの中に緻密な小ネタが散りばめられた作風を体験できます。その後、異世界ファンタジー系の『
キスからはじまる異世界ハーレム』や『
アスモデウスはあきらめない』へ進むと、この作家の多面的な創作活動が見えてきます。現在、複数の連載作品が進行中であり、入手可能な状態が保たれています。単行本化もスクウェア・エニックスから適切に刊行されているため、アクセスは良好です。