埼玉県出身の漫画家・内水融は、2000年に『善妖記』で天下一漫画賞審査員特別賞を受賞。翌年『赤マルジャンプ』でデビューを果たしました。その後『
週刊少年ジャンプ』で複数の連載に挑戦するも、いずれも短期で終了するという経験を経て、2010年に『ジャンプSQ.19』で『
アグリッパ』を連載開始。2011年には『ミラクルジャンプ』で初めて現代日本を舞台にした作品を発表するなど、媒体ごとに異なるテーマに取り組んでいます。作家・大石浩二との親交が深く、単行本帯での協力企画なども行っています。妻は同じく漫画家の津々巳あやです。
内水融の作品は、歴史や異世界を舞台にした冒険活劇と、現代日本を背景としたミステリー・サスペンスの二つの軸が特徴です。『戦国乱破伝サソリ』『
カイン』『
アスクレピオス』は戦国時代や架空世界での活劇で、その後『
アグリッパ』では歴史的設定を交えた冒険譚へシフト。一方『豺狼-ヤマイヌ-』では現代を舞台にした作品へと幅を広げています。現在連載中の『
サエイズム』は、現代日本を背景にしたミステリー要素の強い長期作品で、同作がレビュー数最多であることから、この現代設定作品でより多くの読者の支持を獲得していることがわかります。
内水融の現在の代表作は『
サエイズム』で、長期連載により17巻を超える規模を持つ作品です。この作家の全体像を知りたい場合、歴史冒険活劇で作家としての基礎を見る『
アスクレピオス』や『
アグリッパ』から入り、その後現代ミステリーへのシフトを『
サエイズム』で体験する順序がお勧めです。各作品とも集英社から単行本化され流通しており、比較的入手しやすい環境にあります。短編作品も『赤マルジャンプ』などの増刊号に掲載されているため、より多角的な作風を知ることも可能です。