竹内桜は、1987年の読み切り『a.Long.Break』でデビューした漫画家です。同年に発表した『
ぼくのマリー』は読み切りながら、その後1994年に『週刊ヤングジャンプ』で連載化され、大きな反響を呼びました。この作品は竹内にとって初の週刊連載にして出世作となり、1996年にはOVA化されるまでの人気を獲得します。その後『特命高校生』などを経て、2002年から2007年にかけて『
ヤングアニマル』で連載した『
ちょこッとSister』(作画担当、原作は雑破業)では、同誌の看板作品の一つとして確立し、2006年にはテレビアニメ化されました。青年漫画誌を中心に活動し、ラブコメディから人間ドラマまで幅広いテーマを手がけてきた実績のある作家です。
竹内桜の代表作『
ぼくのマリー』は、主人公ひろしのために妹として制作されたアンドロイド・マリが起こす日常のドラマを描きます。連載初期は軽やかなラブコメディとして展開しますが、中盤から終盤にかけてはひろしと真理のすれ違いや、人造物としてのマリの内面的な葛藤が深く掘り下げられていきます。この作品名はアニメ『
メトロポリス』の人造美女マリアに由来しており、ロボット・アンドロイドへの愛着を込めた設定が特徴です。『
ちょこッとSister』は雑破業との協力作で、同誌を代表する作品として認知されました。竹内の作風は、表層的な恋愛模様にとどまらず、登場人物の心理や人間関係の複雑さを丁寧に描く傾向にあり、青年誌の枠組みのなかでも内省的な深さを兼ね備えています。
竹内桜の作品を初めて読むなら、最大の代表作である『
ぼくのマリー』から始めるのが最適です。全10巻で完結済みで、デビューから出世作までの軌跡を辿ることができます。連載当初と最終章では作風の変化が明らかで、この作家が単なるラブコメ作家ではなく、人間ドラマの描き手であることが実感できるでしょう。『
ちょこッとSister』も全8巻の完結作品で、アニメ化作として映像化のされ方も興味深い比較対象になります。作家の変遷を追いたい場合は、初期の読み切り『
ぼくのマリー』から連載版、そして『
ちょこッとSister』へと進むルートがおすすめです。比較的古い作品ですが、重版や復刊が重ねられており、現在も入手可能な状態が続いています。