愛英史(
遠崎史朗)は山口県下関市出身の漫画原作者です。代用教員を経て『
週刊少年ジャンプ』のフリー編集者となりましたが、集英社の労働組合運動に関わったことで社内での立場を失います。その転機で西村繁男編集者に漫画原作者への転向を希望し、受け入れられました。『アストロ球団』の人気によってようやく会社から公式に認められるという、ユニークな経歴を持つ作家です。複数のペンネーム(杉四郎、ジョー指月、原田大輝など)を使い分けながら、長年にわたり数多くの作品を手がけてきました。
代表作『
ゼロ THE MAN OF THE CREATION』は、超人的な才能を持つ贋作者ゼロを主人公とする一話完結の連作です。1990年から2011年まで『スーパージャンプ』で連載され、全78巻に及ぶ長編となりました。ゼロは豊富な知識と優れた五感・記憶力を駆使して、絵画・彫刻・陶器から刀剣・料理・工業製品まで、あらゆる物を完璧に複製・再現します。本作は知識と技術をテーマにした知的冒険漫画の傑作として、傑作選『
ゼロ Masterpiece Collection』『
ゼロ The Special Edition』『
ゼロ The Great Selection』など多くの編集版が刊行されています。愛英史の作風は、高度な知識と人間ドラマを融合させ、読者に世界の奥深さを感じさせることが特徴です。
愛英史の作品への入門は『
ゼロ THE MAN OF THE CREATION』から始めるのがもっとも適切です。一話完結の連作形式のため、好きな巻から読み始めることも可能ですが、キャラクターの積み重ねを楽しむなら第1巻からの通読がおすすめです。全78巻は長いため、まず『
ゼロ Masterpiece Collection』などの傑作選で作風をつかむのも良い方法です。他の代表作には『
J THE OUTLAWYER』『
しずかの山』『
陶魂〜土と火の芸術〜』などがあり、それぞれが異なるテーマを扱っています。これらの作品は集英社から単行本化されており、現在も入手可能です。