きらたかしは1970年兵庫県宝塚市生まれの漫画家。大阪芸術大学環境計画学科卒業後、1991年に『ダウンヒラーズ 滑降者』でデビューしました。その後、著名漫画家・山田玲司のアシスタントとして8年間活動しながら創作を続けるという修行期間を経ています。この経験が、後の作風に深みをもたらしたと考えられます。バイク愛好家で、特にオフロードバイクへの強い関心を持ち、それが作品に自然に組み込まれています。バイク漫画を多数発表するなど、専門性と個性が備わった作家です。
代表作『
赤灯えれじい』は2004年から2008年まで『週刊ヤングマガジン』で連載された全15巻の作品です。大阪・東大阪市を舞台に、頼りなく貧乏なフリーター・サトシと、気が強いヤンキー風の少女・チーコの恋愛と成長を丹念に描きます。その他の代表作『
ケッチン』『
ハイポジ』『
没イチ』など、きらたかしの作風には一貫した特徴があります。優柔不断で自信のない少年が、友人との関係や異性との出会いを通じて心身ともに成長していく過程を、朴訥で心温まるストーリー展開で描くのが得意です。背景や日常風景を丁寧に描き込み、地に足の着いた物語世界を創出しています。
入門作品としては、やはり代表作『
赤灯えれじい』から始めるのが最適です。全15巻で完結しており、読み応えと達成感があります。続編的な『
赤灯えれじい 東京物語』も刊行されているため、物語の世界をさらに深掘りできます。他の主要作品『
ケッチン』『
ハイポジ』も完結作品で、手に取りやすい環境が整っています。きらたかしの作品は感情的な起伏や人間関係の機微を丁寧に表現しているため、ゆっくり味わう読み方が向いています。オートバイへの関心がある読者はもちろん、地道な成長物語や青年漫画らしい恋愛描写を求める読者にも推奨できます。