1970年東京生まれ、新潟県長岡市で育った和月伸宏は、『
週刊少年ジャンプ』の看板作家として1990年代から2000年代の漫画界を代表する存在です。デビュー後、歴史冒険活劇『
るろうに剣心』で一躍名をはせ、この作品は日本のみならず世界的な知名度を獲得しました。その後も『
武装錬金』などで人気を集め、現在は『ジャンプスクエア』で活動を続けています。妻は小説家の黒碕薫。愛称は「ワッキー」などと親しまれ、少年漫画の王道的な価値観を大切にしながらも、作風の幅を広げていく柔軟性を持つ作家として知られています。
最大の代表作『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』は、幕末の人斬り抜刀斎から明治の流浪人へと転じた主人公・緋村剣心が、「不殺」の誓いと過去の罪の贖罪に向き合う物語です。時代背景の厚みと、剣戟を描く躍動感あるアクション、キャラクター同士の人間関係の深さが特徴。全28巻の完結作品でありながら、2017年からは『ジャンプスクエア』で続編『北海道編』が連載されています。一方『
エンバーミング』は19世紀欧州を舞台に、フランケンシュタイン伝説を題材とした青年向け作品で、死者蘇生の倫理性に向き合う暗いトーンが特徴。和月の作風は、時代考証を重視した世界観構築と、社会や人生に向き合うキャラクターの内面描写にあります。
和月伸宏の入門には『
るろうに剣心』が最適です。モノクロ版とカラー版の両方が刊行されており、カラー版は絵柄がより鮮明に楽しめます。全28巻で完結しており、テレビアニメ化もされているため、関連作品へのアクセスも容易です。作風の広がりを知りたい場合は、その後『
武装錬金』を経て『
エンバーミング』へと進むのが良いでしょう。北海道編は現在『ジャンプスクエア』で連載中なので、完結作品で物語の完成度を味わった後、新しい展開を追うことができます。いずれも比較的入手しやすい状態にあります。