藤咲淳一は、士郎正宗の傑作SF作品『
攻殻機動隊』シリーズの関連作品を複数担当してきたマンガ家です。既存の大型作品の世界観を舞台に、新たなストーリーラインを構築する、いわば設定を活かしたスピンオフ作品の制作に携わることで知られています。また、音楽ゲーム『
DEEMO』を題材としたマンガ化にも従事しており、多様なメディア作品のマンガ化に対応できる対応力の広さを示しています。攻殻機動隊シリーズでの連載を中心に、継続的にマンガ作品を発表し続けています。
最も多くのレビューを集めているのは『
攻殻機動隊ARISE 〜眠らない眼の男Sleepless Eye〜』で、7巻の大型作品です。この作品は攻殻機動隊の前日譚や外伝的ストーリーを描き、近未来的な設定とサイバーパンク的世界観を継承しています。同じく攻殻機動隊シリーズから『THE HUMAN ALGORITHM』も連載中で、やはり複雑なSF設定を基盤とした作品となっています。また『
DEEMO』シリーズは、アプリゲームの世界観をマンガ化した作品で、ファンタジー寄りの情感的な世界観を展開しています。藤咲の作風は、既存の高度に構築された設定に対して忠実でありながら、その枠組みの中で新しいストーリーラインを展開させるというものが特徴です。
攻殻機動隊の世界観を既に知っている読者であれば、『
攻殻機動隊ARISE』から入るのが自然です。シリーズ作品となるため、基本的な設定知識があると作品への没入度が高まります。一方、藤咲の作風そのものを試したいのであれば、『
DEEMO』シリーズは攻殻機動隊の予備知識がなくても読み始められます。これらの作品は連載中であり、単行本も刊行されているため、現在でも手に取りやすい状況にあります。複数の作品が継続中であるため、今後の新刊追加の可能性も高い作家です。