福岡県出身のせがわまさきは、山田風太郎の時代小説を漫画化することで知られる劇画家です。2003年から2004年にかけて『ヤングマガジンアッパーズ』に連載した『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』で第28回講談社漫画賞一般部門を受賞し、その後もアニメ化されるなど大きな反響を呼びました。以降、講談社の『週刊ヤングマガジン』『
月刊ヤングマガジン』を中心に活動し、山田風太郎原作の忍法帖シリーズの適応作を次々と発表してきました。古典文学の世界観を現代の漫画表現で再構成し、歴史冒険活劇として読者に届ける、その手腕が高く評価されています。
代表作『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』は、甲賀と伊賀の二大忍法集団が繰り広げる壮絶な決闘を描いた5巻の完結作で、忍術の奇想天外な使い手たちが数多く登場します。その後『Y十M 〜柳生忍法帖〜』(11巻)では江戸時代初期を舞台に「因果応報」というテーマで復讐劇を展開させ、『
十 〜忍法魔界転生〜』では幽玄な超自然現象と剣戟を組み合わせています。共通する作風は、山田風太郎の原作が持つ奇想的な忍法世界を、迫力ある劇画タッチで表現すること。人物の表情や動きに深みを与え、時代ものの説得力を保ちながら、超現実的な展開を違和感なく物語に組み込む画力が特徴です。
せがわまさきの世界への入門は『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』がおすすめです。5巻で完結し、アニメ版も視聴できるため、作品世界に没入しやすい環境が整っています。その後、より大規模な時代劇を求める場合は『Y十M 〜柳生忍法帖〜』(全11巻)へ進むのが自然な流れです。現在も『
十 〜忍法魔界転生〜』は連載中で、新しい読者を受け入れるタイミングでもあります。講談社が出版しているため、電子書籍版の入手も容易で、各作品とも通常版コミックスが流通しています。忍術、江戸時代、冒険活劇が好きな読者に向いた作家です。