かずはじめは1971年生まれ、東京都出身で神奈川県で育った女性漫画家です。1993年に集英社『
週刊少年ジャンプ』の新人賞・ホップ☆ステップ賞に投稿作が最終候補となり、翌1994年に『
MIND ASSASSIN』でデビュー。その後『
週刊少年ジャンプ』および『月刊少年ジャンプ』を主な舞台に活動してきました。シャープで透明感のある線画が特徴で、心理的な深みを持つストーリーを得意としています。最後の連載作『
Luck Stealer』を2012年に完結させた後、新作の発表は途絶えており、2023年時点では事実上引退状態にあります。
『
MIND ASSASSIN』はデビュー作にして代表作。他人の記憶と精神を破壊する暗殺能力を持つ主人公と患者の関わりを通じて、人間の心が持つ多様な姿を描いたサスペンス作品です。当初は短編のつもりでしたが連載化され、その後も番外編として何度か新作が掲載されています。一方『
Luck Stealer』は「ハードボイルド系ファンタジー」と分類される長期連載。他人の運を奪う主人公と、生まれつき運を生成できない娘という構図で、『
MIND ASSASSIN』の系譜を引き継ぎながらも異なるジャンルに挑戦しています。共通するテーマは、特殊な能力を持つ者と周囲との関係性、そして人間の心理の複雑さです。透明感と鋭さを兼ね備えた絵柄で、深刻な題材を描きながらも読みやすさを保っています。
長期連載の『
Luck Stealer』(全10巻・完結)から入るのがお勧めです。世界観が構築されており、作者の成熟した筆致を味わえます。その後、出発点である『
MIND ASSASSIN』に遡ると、作家の変遷と一貫性の両方が見えてきます。『
MIND ASSASSIN』は複数の版で刊行されており、文庫版ではあとがきで作者自身が創作意図を語っています。他の代表作『
明稜帝梧桐勢十郎』も個性的な作品として知られています。現在は新作が発表されていないため、既刊の単行本を通じて作家の世界を体験することになります。心理描写とサスペンス性に惹かれる読者に特に向いています。