北海道登別市出身の相原コージは、1983年に『Weekly漫画アクション』掲載の『8月の濡れたパンツ』でデビュー。いがらしみきおの影響を受けながらも、従来の漫画表現の枠にとらわれない先鋭的なギャグ漫画で頭角を現します。出世作『
ぎゃぐまげどん』は漫画情報誌「ぱふ」から「邪道まんが家」と評され、その後『
コージ苑』で一時代を築きました。竹熊健太郎との共作『
サルでも描けるまんが教室』は、漫画創作そのものをパロディ化した傑作として知られています。一方で、1983年の『
コージ苑』絶頂期には東京電力からの広告依頼を原発の広告描写を理由に断るなど、表現者としての信念を貫いています。妻の両角ともえも漫画家で現在はアシスタント。格闘技やプロレスへの深い造詣をもち、ブラジリアン柔術の実践経験も作品に反映されています。
代表作『
コージ苑』は同名サイトなども生まれた知名度の高い作品です。『
かってにシロクマ』では動物キャラクターを用いた日常的なギャグを展開。『
サルでも描けるまんが教室』は竹熊健太郎との合作で、漫画家の人生と漫画創作法をコミカルにパロディ化した教科書的傑作となりました。近年の『
うつ病になってマンガが描けなくなりました』は、創作の停滞と向き合う自分自身を描いたエッセイ的作品として注目を集めています。『
ムジナ』は完結を迎えた長編作品です。相原の作風の特徴は、枠にとらわれないギャグ表現、極端な描写や物語の追求、そして時に実在の格闘技経験を反映させた作品制作にあります。常識的な漫画表現を意識的に破壊することで、読者に新しい笑いと驚きをもたらしてきました。
相原コージの入門には『
サルでも描けるまんが教室』がお勧めです。漫画創作の本質をコミカルに学べる傑作で、同時に相原のギャグセンスも存分に味わえます。その後、代表作『
コージ苑』で彼の全盛期の表現力を体験するのが自然な流れでしょう。より近年の作品を知りたい場合は『
うつ病になってマンガが描けなくなりました』が現在も連載中で、創作と向き合う実在の相原の姿を追うことができます。完成度の高い長編を求めるなら『
ムジナ』の全9巻が完結しており、一気読みに適しています。格闘技への興味がある場合は『
異種格闘大戦』も面白味があります。多くの作品が電子版でも流通しており、入手難度は低くなっています。