ヴィクター・ギシュラーはマーベル・コミックスの作品を手がけるアメリカン・コミック界の職人です。1991年の初登場以来、デッドプールというキャラクターの歴史を長く支えてきた作家の一人で、1997年からレギュラーシリーズの執筆に携わっています。善悪の枠にとらわれない破天荒なトリックスター的キャラクターの魅力を引き出すことで知られており、アクションとコメディを融合させた作風で読者から支持を得ています。マーベル・ユニバースの中でも独特の立ち位置にあるキャラを中心に描く専門性を持つ作家です。
ギシュラーの代表作は『
デッドプール』で、9巻以上の長期連載が続く主力作品です。マーベル・コミックスのこのシリーズでは、傭兵ウェイド・ウィルソンが、自分のルールで動く独特のヒーロー像として描かれます。同キャラクターはエンパイアの「偉大なコミックブックのキャラクタートップ50」で45位、IGNの「コミックブックのヒーローTOP100」で31位にランクインするなど、広く認知されたキャラクターです。ギシュラーの作風は、シリアスなアクションシーンにユーモアとメタ的な視点を織り交ぜ、従来のスーパーヒーロー物の枠を超えた表現を特徴としています。単なるコメディ・リリーフに留まらず、キャラクターの心理的な深さも引き出す点が評価されています。
ギシュラー作品の入門は『
デッドプール』から始めるのが自然です。現在も連載中で9巻が刊行されており、継続的に新作が流通している点が利点です。デッドプールというキャラクター自体がマーベル・ユニバースの外部観的な立場にあるため、他のマーベル作品の前提知識がなくても楽しめる設計になっています。コメディとアクションのバランス感覚を存分に味わいたい方や、伝統的なスーパーヒーロー物とは異なる世界観を求める読者に特におすすめです。単行本は比較的入手しやすく、デジタル版の配信も充実しています。