鹿児島県出身の漫画家・小村あゆみは、代々木アニメーション学院マンガ科で基礎を学んだ後、2003年に『
マーガレット』のNEWまんがゼミナール年間ベスト新人賞を受賞してデビューしました。『
マーガレット』を主な舞台として、少女漫画の表現領域を拡げる作品を発表し続けています。2010年には代表作『
ミックスベジタブル』がアメリカ図書館協会の「10代向け推薦グラフィックノベル」リストに選出され、国内にとどまらない評価を得ています。東京ヤクルトスワローズのファンとしても知られており、日常の中から物語の題材を掘り起こす感性を持つ作家です。
小村あゆみの代表作『
うそつきリリィ』は、タイトルに「見た目は百合だが本当は違う」という秘密を隠した、複雑な少女たちの関係性を描く物語です。2009年から2014年まで『
マーガレット』で連載され、その人間関係の機微と表現力でファンから絶大な支持を受けています。『
ミックスベジタブル』は料理学校を舞台にした青春物語で、国際的にも高く評価されました。また『
おくちの医師は処女男子』『
神様のえこひいき』など、タイトルから予想できない奥行きのある物語を展開するのが特徴です。小村作品に共通するのは、一見シンプルに見える設定の中に隠された感情の揺らぎを丁寧に描き出す手法と、少女たちの心理描写の深さです。
『
うそつきリリィ』は小村あゆみ作品の集大成であり、最初に手にすべき一冊です。全18巻で完結し、現在も各電子書籍プラットフォームで読めます。2010年のアメリカでの評価を確認したければ『
ミックスベジタブル』(全8巻、完結)から入るのも良いでしょう。料理という題材を通じた青春ドラマは読みやすく、作家の基本的な手法が理解しやすいです。現在も連載中の『
おくちの医師は処女男子』『
神様のえこひいき』で最新の作風を味わえます。小村作品は感情の機微を描くことに定評があるため、心理描写の深さを求める読者に特に向いています。