新潟県長岡市出身の漫画家・桑田乃梨子は、1988年に『LaLa DX』で『ひみつの犬神くん』を発表してデビューしました。『花とゆめ』『
LaLa』といった白泉社の主力誌で活躍した後、現在は幻冬舎の漫画雑誌へと活動の場を移しています。マンガチックな画風で知られ、学園コメディと動物ものを中心に、明るくファンタジックなオカルト要素をからめた作品を多く手がけています。独特の特徴として、背景に描かれた書き文字による自分自身へのツッコミや、脇役キャラの強烈なキャラクター性が挙げられます。相対的に主人公が弱めに設定されることで、物語に独特の味わいが生まれているのです。制服マニアの先生といったオタク系キャラの登場も頻繁で、作品の楽しさを引き立てています。
『
だめっこどうぶつ』は2005年にキッズステーションでアニメ化された代表作で、動物キャラクターたちの学園生活を描いています。『
豪放ライラック』は6巻で完結し、レビュー数も最多。『
おそろしくて言えない』は軽妙なオカルトテーマを扱った作品で、現在も連載中です。『
楽園番外地』『
犬神くんと森島さん』も継続中の連載作となっています。桑田作品に共通するのは、ポップで親しみやすい絵柄の中に、意外性のあるオカルト要素やファンタジー要素をさりげなく織り交ぜる手法です。脇役たちが生き生きと活躍し、時に主人公を食ってしまうほどの存在感を放つことで、読み手は予測不可能な展開を楽しむことができます。背景や吹き出しに描かれた自作への自己ツッコミも、作品全体の親しみやすさを高めています。
桑田乃梨子の作風を最初に体験するなら、アニメ化もされた『
だめっこどうぶつ』から始めるのがおすすめです。動物キャラクターたちの日常を通じて、彼女の独特なユーモアセンスと脇役の強さを感じることができます。次に『
豪放ライラック』を読むと、学園コメディとしての完成度の高さが分かるでしょう。オカルト要素を強めに楽しみたい場合は『
おそろしくて言えない』へと進むのが良いでしょう。現在、『
おそろしくて言えない』『
楽園番外地』『
犬神くんと森島さん』は連載中のため、新刊が刊行され続けています。初期作『ひみつの犬神くん』の続編である『
犬神くんと森島さん』は、作家の変わらぬ魅力が詰まった作品となっており、ファンにとって興味深い選択肢です。