垣野内成美は、大阪府出身の漫画家・アニメーター・アニメ監督です。高校卒業後、作画スタジオ・ビーボォーに入社し、アニメーターとしてのキャリアをスタート。その後、イオ、アートランド、AICなどの制作会社で多くのテレビシリーズやOVA作品の原画・作画監督を手がけました。『
吸血姫美夕』でキャラクターデザインを担当した際に、同時に漫画家としてもデビュー。この作品は、同じくアニメーターの夫・平野俊貴との夫婦共同制作となり、業界での認知を広げます。その後、漫画と映像の両分野での活動を行きつ戻りつしながら、華麗で魅力的なイラスト・キャラクターデザインで多くの作品に関わっています。
垣野内の代表作は『
薬師寺涼子の怪奇事件簿』です。田中芳樹の小説原作で、イラスト・漫画化を担当。東大卒で警視庁キャリアの美女官僚・薬師寺涼子が、性格の悪さを発揮しながら怪奇事件を解決していく物語で、2008年にはテレビアニメ化もされています。ほか『
午後3時の魔法』『
悪魔学校にかよう落ちこぼれ最強聖女がこの世の正義を全否定』など、キャラクター中心の作品を多く手がけています。垣野内の作風は、整った顔立ちで魅力的に描かれたキャラクターが中心となり、アニメーター時代に培った動きのある描写と、洗練された線が特徴。アニメーターと漫画家の両面の経験が、独特の表現を生み出しています。
垣野内成美の作品を読むなら、まずは『
薬師寺涼子の怪奇事件簿』をお勧めします。レビュー数も最も多く、アニメ化されたこともあり入門に最適です。魅力的なキャラクターと荒唐無稽な展開のバランスが、垣野内の絵の力とよく合致しています。同シリーズには短編集『
SP 薬師寺涼子の怪奇事件簿』や『霧の訪問者』などのスピンオフもあり、世界観を深く味わえます。現在複数作品が連載中のため、最新の版で読むことができます。アニメーターとしての経歴を知ったうえで読むと、キャラクターの表情や動作の描き方にアニメ的な洗練さを感じることができるでしょう。